組織の不条理

 人間は組織を構築することで取引コストをある程度節約できる。しかし、組織内部の取引コストが高くなると、社会的には非効率で非倫理的でも、組織内で何もしない方が効率的になる状況に陥ってしまう、人間組織が合理的に失敗する不条理が発生する。不条理には3つのパターンがある。

・全体合理性と個別合理性が一致しないとき、個々人や個別組織は全体合理性を捨てて個別合理性を追求し、その結果、全体が非効率的となって失敗するという不条理。

・正当性(倫理性)と効率性が一致しないとき、個々人や個別組織は正当性を捨て効率性を追求し、その結果、不正となって失敗するという不条理。

・長期的帰結と短期的帰結が一致しないとき、個々人や個別組織は長期的帰結を捨て短期的帰結を追求し、その結果、長期的に失敗するという不条理。

 いずれの不条理も人間の非合理性が失敗を生み出すのではなく、むしろ人間の合理性こそが人間を失敗に導くのである。

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